日本産業カウンセラー協会 関西支部

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人生100年時代。まさにその通り、
定年後のセカンドキャリアに向けて、自分自身の能力に
価値をつけたいと思い、資格取得を決心、そしてキャリア結成

自分の持つ能力を目に見える形に表したい、という気持ちが動いた

私が資格を取得しようと思った理由は、定年後のセカンドキャリアに向けて、自分自身の能力に価値をつけたいと思い取得を決心しました。52歳のことです。
それまでの私は、中年の危機におちいり、悶々とした仕事生活を過ごしていました。その間、自分を変えるために習慣を変えてみようと決意し、少しずつ自信が回復していきました。
50代に入り、定年後のセカンドキャリアを強く意識。しかし、どこかでもの足らない気持ちを感じていました。現場での経験と多少の知識はあるものの、人に説明できるような能力がない、ということに対するコンプレックスから来ていることがわかりました。
自分の能力を目に見える形にできないか、そんな折、昔、研修でお世話になった恩師から「産業カウンセラーという資格があるが、それを取ってみれば」という話しがあり、「何ですか、それ!」と暗闇の中に、一筋の光が見えた気持ちになったことを今でも覚えています。その後、無料説明会にも参加し、養成講座の受講を決めました。
今思えば、習慣を変えることにより高まってきた自己肯定感をさらに強化するために、自分の持つ能力を目に見える形に表したい、という気持ちが動いたのだと思います。

産業カウンセリングの目的に通じる「体験学習プログラム」を職場で実行、大きな手応え

職場は滋賀県の草津市にあり、工場部門の生産管理業務にたずさわっているので、資格保有者としての活動領域は、おもに、職場環境への働きかけをベースにおいた活動になっています。
草津工場では、日本の他社工場と同様、熟練者の高齢化や後継者不足の課題に直面しています。このような状況の中、マネージャーは、組織メンバー全員が、イノベーションを生み出す組織を目指したいと考え、これをエンパワーメント組織と名付け、2017年度よりその実現に向けた人材育成プログラムを進めています。私がこのプログラムに参画したのは2019年度。産業カウンセラー資格を取得してから、ちょうど1年後のことです。
私は、ISO内部監査を通じた体験学習プログラムを提案。これが採用され、今後の成長と活躍を期待される育成対象者10名と指導役としてベテラン層から5名が選出され、プログラムを実行。ベテラン層の5人にとっても、工場での自分の立ち位置や役わりの再認識など、多くの気づきを得ることができエンパワーメント組織作りに向け、大きな手応えを感じる時間になりました。事実、このプログラムの本当の狙いは、指導役の5名にあり、よりよくするためのアプローチを主体的に、自律的に実践できる力をつけてもらう、考えがあったからです。そして、この思考は、産業カウンセリングの目的である、問題に直面している人が、問題解決へのプロセスを通して自律的に生きていけるようになることに通じるところです。

ふたつの養成講座の学びから、自分自身をありのままに受け入れられることができるようになった

産業カウンセラーとキャリアコンサルタントのふたつの養成講座を通じて、大きく変わったところは、自分との対話が進み、良いところも悪いところも、自分自身をありのままに受け入れられることができるようになったことです。
その結果、自分の中に次のような変化を感じるようになりました。自身の感情をコントロール、第三者的にみつめることができるようになった。他人との優劣を比べることが少なくなり、相手の主張を偏見なしに聴けるようになった。相手の話しをゆったりとした気持ちで聴けるようになる、怒りの感情がわかなくなった。これらは、傾聴の基本態度の3つの条件、自己一致、無条件の肯定的配慮、共感的理解、そのものです。
正直、産業カウンセラーのときは、ここまでの実感はなかったのですが、キャリアコンサルタントの学びを通じて、あらためてのこの3つの条件の重要性、必要性を深く認識することができました。

社会の中で大きな役わりを持っている、産業カウンセラーとキャリアコンサルタントの存在

人生100年時代。長く働くことのできるシニア世代を活用できるかが、大きな社会課題となっています。
企業には、シニア社員は重荷か、それとも恵かを問われ、シニア社員にも成果主義を採用するなど、働き甲斐を見出す制度を持つ会社もあります。
また、シニア本人は、「あなたが社長なら、あなたはあなたを採用しますか」を問われ、上手に雇われる心構え、自分の役わりを改めて自覚する心の整理が必要になっています。
このような課題を認識する中、産業カウンセラーとキャリアコンサルタントの存在は、この課題を解決するために、社会の中で大きな役わりを持っていると思います。
今後は、これらの課題解決に貢献できるよう、自己研鑽に励み、人と人との縁とつながりを大切にしながら、職場環境への働き方を中心とした支援の実践を重ねていきます。
そして、いつの日か、個人への支援をかなえる場を持つ主体者になることを夢に持ち、これからの活動に取り組んでいきたいと考えています。

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