現在、私は、職場で総務課長という管理職の立場にあります。総務課長として与えられた責任は、円滑な組織運営、それから部門調整、また苦情対応など、会社を支える部署でもあり、人事的な役割を果たすことも多く、責任の範囲や役割というものが多岐にわたっています。 いずれも養成講座の中で繰り返し行われた「傾聴」の実習が、今の仕事に大変、生かされていると感じています。 産業カウンセラー養成講座で学んだ、人の話を「聴く」ということの難しさと奥深さ。 指導者の方から「この養成講座で学んだこと、すごいなと感じたことを、日常生活の中で行ってみましょう」というアドバイスは、今も意識して実行しています。 それは、チームや組織で仕事をしていく中で、人の話を「聴く」ということは、組織として一体感をもつだけでなく、上司と部下、人と人との信頼関係が深まることにつながると確信が持てたからです。
私の場合は、まず産業カウンセラー養成講座を受け、その後にキャリアコンサルタント養成講習も受講しました。 これらの講座から学んだカウンセリングのスキルは、特に、部下に対する人事評価での業務目標の設定や、業務実績の評価、また、組織マネジメントにも役立っています。 今の職場で、カウンセリングプロセスを生かし、部下が希望するキャリア形成のために支援ができるのも、産業カウンセラー養成講座で学んだ「傾聴」を基礎として、キャリアカウンセリングを学べたからだと思っています。 産業カウンセラーは、相談室で話を聴くだけではない「現場で行動するカウンセラー」といわれますが、カウンセリングの実習を重視したプログラムで学んだことを、実際、仕事に生かし、役立ったことで、社会や企業におけるカウンセリングの必要性をあらためて実感しているところです。
数あるカウンセラー養成講座の中でも、この産業カウンセラー養成講座を受講してよかったと感じることの1つに、カウンセリングの実習時間の豊富さがあげられます。 面接実習(カウンセリング実習)のはじめのころは、クライエント役にうんざりするような時期もありましたが、後期に入ってからはカウンセラー役で手応えを感じ、逐語記録作成以降、継続面接を行うころには45分の実習が苦痛ではなくなりました。 集中力を切らさずに面接実習を終えたときには、自分でも成長したということを感じました。最終になると1回、1回、指導者の方の言葉を懸命にメモしました。この徹底した実習と言葉がけに励まされ、最後までやりぬくことができました。 高齢社会による就労期間の長期化、就労形態の多様化など、私自身もキャリアについて学べば学ぶほど、カウンセリングの重要性を感じています。 どんな職業、職種の方でも、特に部下をお持ちの方は、まずは、この産業カウンセラー養成講座を受講してほしいと思います。
私にとって、カウンセリングの勉強は1人ではなく、すばらしい仲間と出会え、ともに講座を学ぶことで最後までやり通し、資格取得もできました。また、自らの今後の人生にとって、大切なものを得たと感じています。 資格試験の対策として、産業カウンセラーはテキストの勉強以外に労働法も必要になってきますので、厚生労働省のホームページから法律改正に伴う資料などを上手に活用してみるのもいいでしょう。 私は資格取得後も継続学習するために、講座で知り合ったメンバーと自主学習会を行っています。情報交換を通じて、触発し合える仲間がいるということは、養成講座を受講した大きな収穫であったのかもしれません。 私の産業カウンセラーとしての活動は、生涯を通じたライフワークとしての取り組みであり、退職後にはシニア産業カウンセラーとしての活躍の場もみすえています。 養成講座で得たものを還元するチャンスは世の中にあふれています。そんな可能性のある講座を受講し、多くの方々にすばらしいカウンセリング体験をしていただきたいと思います。